こんにちは。カーレビューラボ、運営者の「uzura」です。
日産の人気SUVであるエクストレイル。その購入を検討する中で、カタログや公式サイトを見ていると「AUTECH(オーテック)」という特別仕様車の存在に目が留まることはありませんか。標準車でも十分に完成度が高いエクストレイルですが、オーテックは一体何が違うのか、価格差に見合う価値があるのか、非常に気になるところですよね。
単なる見た目の違いだけだと思っていると、実は損をしてしまうかもしれません。今回は、標準車とオーテックの決定的な違いについて、デザインだけでなく、走りや乗り心地といった感覚的な部分まで深掘りして解説していきます。
- 標準車とオーテックの外装・内装における具体的なデザイン差
- 専用チューニングによる走行性能と乗り心地の違い
- グレードごとの価格差とリセールバリューの考え方
- あなたのライフスタイルに合うのはどちらのモデルか
エクストレイルとオーテックの外装と内装の違い
まずは、パッと見た瞬間に飛び込んでくるビジュアルの違いから見ていきましょう。エクストレイルの標準モデルは「タフギア」としての道具感を全面に押し出していますが、オーテックはそこへ「プレミアムな上質感」という全く異なるエッセンスを加えています。
標準車がアウトドアブーツだとしたら、オーテックは仕立ての良いレザースニーカーといったところでしょうか。具体的なポイントを深掘りします。

専用フロントグリルとシグネチャーLED
エクステリアで最も大きな違いを生み出しているのが、フロントマスクの印象です。
標準車では日産のアイコンである「Vモーショングリル」が採用され、力強くタフな印象を与えますが、オーテックでは「ドットパターン」の専用フロントグリルが採用されています。このドットパターン、実は見る角度によってキラキラと輝き方が変わるように設計されており、非常に手が込んでいます。
豆知識:職人のこだわり
オーテックのグリルは、湘南の海の水面が輝く様子をイメージしてデザインされています。ただのメッシュではなく、立体的で奥行きのある造形は、所有欲を大きく満たしてくれるポイントです。
さらに、バンパー下部にはメタル調フィニッシュのプロテクターが装備され、低重心でどっしりとした構えを演出しています。また、専用のシグネチャーLEDランプが装備されることで、夜間の存在感も別格です。「すれ違ったときにあっ、オーテックだ」とすぐに分かる差別化が図られていますね。
高級感あふれるブルー基調のインテリア
ドアを開けた瞬間に広がる世界観も、標準車とは全く異なります。
オーテックの内装テーマカラーは「ブルー」。これはオーテック創業の地である「湘南の海と空」をイメージしたアイコニックなカラーです。ステアリング、ドアトリム、インストルメントパネルなど、随所にブルーのステッチが施されています。
標準車(特にXグレードなど)ではファブリックや合皮がメインとなりますが、オーテックでは手触りの良いレザー素材が多用され、ダッシュボード周りの質感も大きく向上しています。特に、ブラックを基調としつつブルーを差し色に使うセンスは、派手すぎず、大人の落ち着きを感じさせます。
「AUTECH」刺繍入りキルティングシート
内装の白眉とも言えるのが、専用シートです。
オーテックには、立体的なキルティング加工が施された専用レザーシートが採用されています。背もたれ部分には「AUTECH」の刺繍が施されており、座るたびに特別な車に乗っているという満足感を与えてくれます。
このシート、単に見た目が良いだけではありません。素材には上質な本革(ナッパレザー等、仕様により異なる場合があります)が使われており、しっとりと体に馴染む感触は標準車のシートとは一線を画します。長距離ドライブでも疲れにくい適度な張りがあり、機能面でも優れています。
20インチアルミホイールとタイヤのサイズ
足元のオシャレも見逃せません。
標準車のエクストレイルは、グレードによって18インチまたは19インチのホイールを装着していますが、オーテック(特にSPORTS SPECなど)では、なんと専用デザインの20インチアルミホイールを装着しています。
20インチというと、一昔前ならスーパーカーや超高級SUVのサイズでしたが、これを標準で履きこなすのがオーテックの凄みです。切削光輝仕上げの細身のスポークデザインは非常にスポーティで、車体全体をスタイリッシュに引き締めています。
「タイヤが大きいと乗り心地が悪くなるのでは?」と心配される方もいるかもしれませんが、そこは後述する「走行性能」の項目で詳しく解説しますね。
オーテックと標準車の走行性能と乗り心地の違い
ここが今回の記事で最もお伝えしたい、非常に重要なポイントです。
「オーテックって、見た目だけを変えたドレスアップカーでしょ?」と思っているなら、それは大きな誤解です。特に「AUTECH SPORTS SPEC」と呼ばれるグレードに関しては、中身も別物と言っていいほどの手が入っています。
スポーツスペック専用のサスペンション
オーテックの「SPORTS SPEC」には、専用チューニングされたサスペンションが採用されています。
標準車のエクストレイルは、どちらかと言えばゆったりとした動きで、路面の凹凸を優しくいなす「ソフトな乗り味」が特徴です。これはこれで非常に快適なのですが、オーテックではここを少し引き締め、「フラットな乗り味」に味付けを変えています。
ここがポイント
- カーブを曲がる際のロール(車体の傾き)が少ない。
- 高速道路のレーンチェンジでビシッと安定する。
- 段差を越えた後の揺れの収まりが早い。
「硬い」のではなく「しなやか」という表現がぴったりです。スポーティでありながら、家族を乗せても不満が出ない絶妙なセッティングは、長年日産車をチューニングしてきたオーテックならではの職人技と言えるでしょう。
ミシュラン製タイヤによる静粛性の向上
先ほど触れた20インチホイールですが、これに組み合わされるタイヤが特別です。
オーテック(SPORTS SPEC)には、ミシュラン製の「PRIMACY 4(プライマシー4)」が採用されています。このタイヤは「プレミアムコンフォートタイヤ」として非常に評価が高く、静粛性と乗り心地の良さに定評があります。
一般的にインチアップ(タイヤを薄く大きくすること)をすると、ロードノイズが大きくなったり、突き上げ感が強くなったりしがちです。しかし、オーテックではこの高性能タイヤを採用することで、20インチとは思えないほど滑らかで静かな走りを実現しています。標準車のタイヤと比較しても、ロードノイズの音質が変わり、耳障りな音が抑えられている印象を受けます。
e-4ORCEの専用チューニングと制御
エクストレイルの売りである電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE(イーフォース)」にも、オーテック専用の調整が入っていると言われています。
20インチタイヤのグリップ性能や、専用サスペンションの特性に合わせて、前後のモーターの駆動力配分やブレーキ制御が最適化されています。これにより、ハンドルを切った瞬間の回頭性(車の向きの変わりやすさ)が向上し、ドライバーの意図通りにスッと曲がっていく感覚が強まっています。
公式サイトなどでも強調されていますが、「意のままに操る喜び」という言葉が決して大げさではない仕上がりになっています。
詳しくは日産の公式サイトも併せて確認してみてください。
(出典:日産自動車 関連企業 オーテックジャパン『エクストレイル AUTECH』)
標準車とスポーツスペックの乗り味比較
ここで一度、乗り味の違いを整理しておきましょう。
| 項目 | 標準車(X/G) | AUTECH SPORTS SPEC |
|---|---|---|
| 乗り心地 | ソフトでゆったり | フラットでしなやか |
| ハンドリング | 穏やかで扱いやすい | 応答性が高くシャープ |
| 静粛性 | 十分に静か | タイヤ性能により更に上質 |
| 得意なシーン | 街乗り、悪路 | 高速道路、ワインディング |
もしあなたが、長距離ドライブや高速道路の利用が多いなら、オーテックの安定感は大きな武器になります。逆に、街乗り中心で、とにかく当たりが柔らかい乗り心地が好きなら、標準車の方が好みに合うかもしれません。
エクストレイルのオーテック価格と装備の違い
最後に、現実的な「お金」の話をしましょう。装備が良くなる分、当然価格も上がりますが、その差額をどう捉えるかが重要です。

グレードごとの価格差と装備のバランス
オーテックは、ベースとなる標準車のグレードに比べて、おおよそ数十万円〜の価格アップとなります。しかし、この価格差には以下の要素が含まれています。
- 専用エクステリアパーツ(グリル、バンパー等)
- 本革シートなどの高級内装
- 20インチアルミホイール&ミシュランタイヤ
- ボディ補強や専用サス(SPORTS SPECの場合)
これらを後からカスタムショップで追加しようとすれば、軽く100万円コースの内容です。それがメーカー純正の品質保証付きで、最初からセットアップされていると考えれば、コストパフォーマンスは非常に高いと言えます。
注意点
オーテックには「Advanced Package」などのグレード展開があります。プロパイロットなどの安全装備が標準化されているものと、そうでないものがあるため、見積もりの際は細かな装備差を確認してください。
リセールバリューを考慮した選び方
車を買い替える際の「売却価格」も気になりますよね。
一般的に、オーテックのような特別仕様車は、中古車市場でも人気が高く、値落ちしにくい傾向にあります。特に「湘南ブルー」のイメージカラーである「カスピアンブルー」や、白黒のツートンカラーは需要が高いです。
初期費用は高くなりますが、数年後に手放す際のリセールバリューまで考慮すると、標準車との実質的な負担差は縮まる可能性があります。「良いものを長く乗る」という視点でも、オーテックは賢い選択肢になり得ます。
納期と維持費についての注意点
ただし、注意が必要なのが納期です。
オーテックは、標準車のラインで組み立てた後、オーテックジャパンの工場で架装(専用パーツの取り付け)を行う工程が入る場合があります。また、専用部品の在庫状況によっては、標準車よりも納期が長くなるケースが多いです。
車検のタイミングなどで乗り換えを急いでいる方は、早めにディーラーで確認することをおすすめします。
また、20インチタイヤは見た目がカッコいい反面、交換時のタイヤ代は18インチに比べて高額になります。スタッドレスタイヤを購入する際もコストが上がるため、維持費のシミュレーションはしておきましょう。
あなたにおすすめなのはどっち?
ここまで見てきた違いを踏まえて、最終的な結論を出しましょう。
標準車がおすすめな人
- アウトドアでの使い倒しを重視する人
- 初期費用や維持費(タイヤ代)を抑えたい人
- ゆったりとしたソフトな乗り心地が好みな人
オーテックがおすすめな人
- 人とは違う特別な1台に乗りたい人
- 高速道路を使った長距離移動が多い人
- 内装の質感やデザインに妥協したくない人
- 運転そのものを楽しみたい人
私としては、もし予算が許すのであれば、やはり「AUTECH SPORTS SPEC」を強く推したいです。あの上質な乗り味と、所有する満足感は、価格差以上の体験をもたらしてくれるはずです。
この記事が、あなたの車選びの参考になれば嬉しいです。ぜひ、ディーラーで実車を見比べて、その違いを肌で感じてみてくださいね。
それでは、また次回の記事でお会いしましょう!



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